大衆演劇☆観劇の記録

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65回めの観劇 三吉演芸場 たつみ演劇BOX『鳶娘亀甲組』 ラストショー『ビリリエモーション』

 三吉演芸場たつみ演劇BOXの公演を観に行ってきました! 初日の夜の部です。

 たつみ演劇BOXは去年の10月以来の観劇で、私にとっては初めての2周目の劇団さんです。何か変わっているのかなあとワクワク、ドキドキでした。あと、たつみ演劇BOXは来月、新しくできる新宿の劇場での公演が控えていて、だったら今月の三吉はあんまり行かなくてもいいかしら、なんて劇団ファンの方も多いのかなあと心配でもあったのですが、初日は昼の部も夜の部もダブルに近い大入りで、ほかの日の予約もめっちゃ入ってました。この調子なら去年の客数を超えそうですね、盛り上がってますよんv

 

 ということで、まずはお芝居ですが、『鳶娘亀甲組』(とびむすめ きっこうぐみ)ということで、初日らしく、すかっとするお芝居でした。こちらは「亀甲組」という小説から浪曲になったお話が元ネタなのかもしれません。ただ、そのなかの「亀甲組 木辻廓」という話のあらすじを読んで近い感じがしたのですが、そうだとしてもヒント程度で、ストーリーなども含めて、ほぼ小龍さんのオリジナルなのでしょう。

 それでは、舞踊ショーの写真とともにあらすじのご紹介をしていきますね。

千吉役の小泉ダイヤ座長

 千吉美代(辰巳満月さん)と恋仲でしたが、親同士が亀甲組成瀬組という対立する大工の組のため、付き合うことはできませんでした。

 千吉の父、政右衛門亀甲組は、上野の東叡山で五重塔の建立という大仕事をしている最中でした。

成瀬源三役の宝良典さん

 美代の父、成瀬組源三のもとに、神南という乞食のような風体の男が訪ねてきました。かつて神南は源三の泥棒仲間で、谷川の水を飲もうとしたとき源三に突き落とされましたが、一命を取り留めていました。

神南(かんなみ)役の愛飢男さん

 源三は言い訳をしたあと、建設中の東叡山に火をつけて燃やし、政右衛門を殺してくれたら美代と結婚させてやると持ちかけました。源三が信用できない神南は約束状を書かせました。

お吉役の辰巳小龍リーダー

 千吉の姉のお吉は、継母のお邦に芸者にさせられそうになっていました。五重塔の建設費用を作るためだと言われましたが、納得がいきません。しかし、抵抗していると暴力を振るわれ、駆けつけた千吉が姉を庇いました。

お邦役の辰巳花さん(中央)

 父の政右衛門が帰ってくると、お吉を芸者になどしない、お邦の嘘だと言いました。お邦は子育ても家事もせず、女だてらに博打までやるような性悪女だ、五重塔が建ったら追い出すから心配するなと二人を宥めました。

政右衛門、津川護役の小泉たつみ座長

 そこに「火事だ、火事だ」の声が聞こえ、東叡山の五重塔が燃えていると知らされました。駆けつけた政右衛門は自分を刺そうとした神南を火の中に投げ込みますが、源三によって後ろから刺されてしまいました。

山田役の小泉ライト花形

 政右衛門が亡くなって、二代目となった千吉は成瀬組に挨拶へ行きました。源三は偽の証文を見せ、政右衛門に百両貸した、すぐに返せないなら頭を下げろと千吉に言い、ついた手に匕首を刺して傷つけました。

 そこに駆けつけたお吉は、百両を投げ渡し、源三に手をつかせて匕首を刺して仕返しました。お吉は自ら身を売り、芸者となって百両を得ていたのです。

お芝居の衣装で口上の小泉たつみ座長

 五重塔の建設を横取りしたい源三は、知り合いの武士、山田に袖の下を渡して、普請奉行の津川護(まもる)を料亭に招きますが、酒の席で仕事の話はしないと言われてしまいます。

 そこに座敷を間違えた芸者のお吉が入ってきました。驚いたことに、津川護はお吉と千吉の幼なじみだったのです。しかも、津川護はずっとお吉と結婚したいと想いつづけていました……。

 

 ということで、啖呵を切るお吉役の小龍さんがとにかくかっこいいお話でした。そして、なんと言っても辰巳龍子さん! お座敷でお吉さんが現れる前に、三吉橋奴(やっこ)という芸者が来るんですが、これを龍子さんが怪演w 変顔メイクでたつみ座長にからみ、小龍さんには早口でお説教、後ろにひっくり返ったり、奇声を上げたりと、もう笑いっぱなしで観てしまいました。なにをやっても可愛げのある方だから、よけいに面白いんでしょうね。上品な印象があったので、まさかこんな役をやるとは思ってもみませんでしたが、素晴らしいコメディエンヌでしたww

 

 そして、舞踊ショーです!!

小泉ダイヤ座長、辰巳満月さん、小泉ライト花形、辰巳花さん、辰巳和たるさん

 まずは華やかに楽しく、『大江戸ディスコ』からのスタートです!

 

小泉たつみ座長

 そして、私の好きな女形をまとめてご紹介。たつみ座長、美しいですねぇ。

 

小泉ダイヤ座長

 ダイヤ座長の女形はもう、トップオブザトップですから。見た目だけでなく細部の所作まですべてが美しいです。

 

小泉ライト花形

 ライト花形は去年観たときより貫禄がついたような気がしました。去年みたいに頬がこけていなかったので、女形もとってもきれいでした。

 

小泉夢有蝶さん

 夢有蝶さんは去年、初の個人舞踊をこの三吉で、なんてお話があったのですが、けっきょく間に合わなかったのか、次の大阪で初披露されたようです。が、この日はもう当たり前のように一人で踊っていました。すっかり落ち着いてるしw

 

辰巳和たるさん

 和たるさんもすごく大人っぽくなっていて驚きました。人って若いと一年で物凄く成長するんですねw

 

小泉ライト花形、辰巳小龍リーダー、小泉たつみ座長、愛飢男さん、ほか

 小龍さんやたつみ座長はお変わりなく。あ、後ろの愛飢男さんもw

 

小泉ダイヤ座長、小泉たつみ座長

 このお二人の相舞踊は絶対に見せていただかないとね。変わりなく素敵でした♪

 

 ラストショーは『ビリリエモーション』でした。とっても、とっても、かっこよくて、華やかで!

 

 ということで、お芝居はオリジナリティがあって素晴らしいし、舞踊ショーは踊りも衣装も華やかだし、たつみ座長のマシンガントークはおもしろいし、やっぱりたつみ演劇BOXはだんとつにレベル高いですね。これで同じ劇場なら入場料はほかの劇団と同じなんだから、そりゃお客さんも入りますよねぇ。

 ということで、私もまた行きますってことで♪

今年の前売り券はこんな感じです