大衆演劇☆観劇の記録

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30回めの観劇 三吉演芸場 たつみ演劇BOX 『裏天保水滸伝』 ラストショー『もぐら』

 三吉演芸場たつみ演劇BOXを観に行ってきました。

小泉たつみ座長、小泉ダイヤ座長

 

 今日もミニショーからスタートでした。

愛飢男さん

 初っぱなから飛ばしてますよ。いろいろと楽しい日でした♪

 

 お芝居は『天保水滸伝』です。

 あの天保水滸伝笹川繁蔵の墓へ行ってみたら、『飯岡助五郎建立 最も大事な客人の墓』と刻まれていた、そこからの発想で小龍さんが書き上げたたつみ演劇BOXオリジナルのお話だそうです。

 天保水滸伝で悪い奴扱いされている飯岡助五郎は、地元に貢献し、地元の人たちにとても慕われていたというのも事実だとか。

 

八千草役の辰巳小龍さん

 それでは、あらすじを。

 芸者の八千草は呼ばれた座敷で、関八州見廻り役人の中山に、妾になれと口説かれます。しかし、八千草は結婚の約束をした人がいるからと断ります。

 

 相手は誰かとしつこく訊かれ、笹川繁蔵だとこたえます。あんな博徒の嫁になるより、自分の妾になったほうが贅沢ができるとしつこく迫られ、八千草は逃げようとしました。

 

飯岡助五郎役の小泉たつみ座長

 しかし、相手は中山とその部下という数人の侍で、女一人で逃げ切れるものではありません。

 そこにたまたまやって来た網元の飯岡助五郎が八千草を助けます。

 

 八千草はぶじに笹川繁蔵のもとに逃げ込むことができますが、しつこく追ってきた中山の部下二人が笹川の子分に痛めつけられてしまいます。

 

火の玉啓介役の小泉ライトさん

 笹川繁蔵飯岡助五郎に礼を言いに来て酒を酌み交わし、それをきっかけに二人は親しくなりました。助五郎は十数歳も年上ですが、二人とも相撲取り出身ということもあって、すっかり意気投合してしまい、兄弟のような気持ちを抱き合いました。

 

 後日、繁蔵の子分、火の玉啓介が助五郎のもとに、アサリを持ってやって来ました。先日の礼に、アサリと卵で名物になっている笹川丼を作って、助五郎に食べさせたいということでした。啓介はお勝手へ行きます。

 

中山役の宝良典さん

 そこに、役人の中山がやって来ます。護岸工事の手伝いをした功績で、飯岡助五郎を十手持ちにしてやることになった、まずは初手柄として、笹川組を一網打尽にしようと言うのです。

 中山はどうやら先日の八千草のことで、笹川繁蔵にまだ恨みを抱いているようです。

 

 水路と陸路の両方から攻め込んで、逃げられなくなった笹川組を一気にやっつけてしまおうと言われ、助五郎は、うまくいったら褒美に百両くれと吹っ掛けます。

 

笹川繁蔵役の小泉ダイヤ座長

 それを玄関口で聞いた八千草は、中山たちが帰ったあと、どういうことだと助五郎を責めますが、笹川繁蔵を逃がすために、中山を騙したのだと言われます。

 

 助五郎の話を聞くうちに、本当に繁蔵を助けようとしてくれているのだと理解した八千草は、すぐに繁蔵に知らせに行こうとします。

 

 それなら、火の玉啓介が来ているから一緒に帰れと助五郎は言いますが、お勝手へ行ってみると、啓介はいなくなっていました。どうやら啓介は早合点をして、助五郎が敵に回ったと、繁蔵に知らせに行ってしまったようです。

 

 啓介のあとを追い、繁蔵に助五郎の本心を知らせようとする八千草ですが、女の足では追いつけるはずもなく……。

 

飯岡助五郎役の衣装での、小泉たつみ座長の口上

 ということで、大利根河原の決闘へと進んでいき、最後には墓碑銘『最も大事な客人の墓』の由来がわかるという、きれいにまとまったお話なのですが、話はどんどん展開していって、どうなることかとけっこうハラハラしました。

 

 かっこいい立回りも見られたし、個人的には2つの話が脱線した箇所がおもしろかったです。

 ひとつは、たつみ座長が、愛飢男さんの転び方がおかしいと言いだして、かなりしつこく突っ込んだら、愛飢男さんが動揺して、壁があるはずのところに手を伸ばして刀を取ってしまった場面w

 もうひとつは、同じくたつみ座長が、ライトさんのたまごのイントネーションがおかしいと言いだして、けっこう長いこと、二人で「たまご」「たまご」と言い合っていた場面ですw

 やっぱり大衆演劇って、アドリブとか、こういう脱線とかが楽しいですよね!

 

 そして、舞踊ショーです!!

辰巳和たるさん、辰巳花さん、辰巳小龍さん、辰巳勇天さん、辰巳満月さん

 まずは小龍さんを中心とした女性5人による群舞です。華やかですねえ。

 そういえば、辰巳勇天さんについても触れることがなかったのですが、女優さんたちのなかでも背が高いほうで、すらっとしてスタイルがよくて、ごらんのように清楚な笑顔がとっても素敵です。おきゃんな町娘とかぴったりですよね。

 

小泉ダイヤ座長

 ダイヤ座長の女形はブルーのお着物がとってもきれいでした。

 それにしてもここ何回か、一人で踊るときのお化粧が薄くなったような。

 

小泉たつみ座長

 これまた秋らしさがあってとってもきれいなお着物でした。紫の玉かんざしがとてもお似合いで。やっぱり玉かんざしをたくさん持っていらっしゃるんですね。似合うものなあ。

 

小泉ライトさん

 そして、かんざしといえば、ライトさんのこちらが凄かった。ハートの並んだかんざしです。後ろにも左右にハートがついていて、本当にゴージャス! 扇もキラキラだし、素敵すぎました!!

 

 ライトさんは立役のほうの舞踊も今日は最高にかっこよくて、よかったです~♪ 進撃の巨人の曲だったんですが(写真は登場人物の紹介に)、踊りも激しくて、やっぱり若いからああいう感じの踊りのほうがいいなあと個人的には思います。

 

辰巳萌萌さん、辰巳満月さん

 そして、このお二人のつまみ細工のかんざしも、初々しくて可愛らしかったです。振り袖着られるのいいなあ、二人ともお人形さんみたいですよね。

 

小泉たつみ座長、小泉ダイヤ座長

 そしてこれは個人的に驚きました! 桑田佳祐『月』でこの衣装にしますか、男女の踊りにしますか、と意表を突かれました。これはセンスいいですねー、やられたw

 

 ちょっと離れてますが、このページの一番上の写真と順番になっています。

 

辰巳小龍さん

 意外といえば、こちらも。三度笠に合羽で出てきて『かもめはかもめ』ですよ。

 たしかに、着物の上のほうにカモメが描かれてましたけど 立役のような旅姿で、まさか女心の歌とは驚きでした。

 

小泉たつみ座長

 今日は攻めてる日なのかしら、と思ったら、こういう安定の群舞もありました。華やかですねえ。

 

小泉ダイヤ座長

 こちらはお着物もすごく高級感があって素敵なんですが、髪が目を惹きました。横が編み込みになっていて、そのまま三つ編みになって垂れていて、後ろはかなり長い黒髪でした。オデコの上はポンパドールのように膨らませてあって(そんなに大きくないけど)。こういうスタイルのものは初めて見ましたが、きれいですねえ。

 

小泉たつみ座長

 そして、安定の銀髪。かっこいいですねえ。

 小龍さんは体全体でしゃべって、ダイヤさんは表情でしゃべって、たつみさんは目と口でしゃべるって印象があります。って、わけわからんかw

 

 ラストショーは『もぐら』でした。このところ変更が多いのかな。この曲は知らなかったけど、男らしくてかっこいい曲でした。

 

 でも、途中でたつみ座長がいきなり歌い出す場面がw

 そのあと、みんなで走っていくはずの花道に、先頭のダイヤ座長だけ行かせて、みんなで舞台から眺めているという場面もありましたw 気づかないダイヤ座長はけっこう長い間、激しい踊りを一人だけで続けていました。そのあと戻ってきても、顔から照れ笑いがなかなか消えずw

 

集合写真

 そんなこんなでたくさん笑えて、楽しかったです!!