63回めの観劇 三吉演芸場 長谷川劇団『ヘチマの花』 ラストショー『お・も・て・な・し』
三吉演芸場に長谷川劇団の公演を観に行ってきました。なかなか行けなくてようやくだったのですが、8月の公演としてはここが折り返しで、「返り初日」というそうです(愛京花総座長 談)。
それでは、まずは顔見せのミニショーからのスタートでした!
若手による元気いっぱいの群舞からです。
長谷川一馬若座長による、複数の面を使った舞踊もありました。写真を撮り忘れたけど、目がたくさんあるお面は怖かったw
最後には楽しいショーのような群舞も♪
そして、お芝居は『ヘチマの花』でした。こちらはいろいろな劇団でやっている演目ですよね。もとは曾我廼家五郎による脚本の松竹新喜劇だそうですが、観たいと思いながらなかなか機会に恵まれず、今回、ようやく観ることができました。この日は昼の部と夜の部で役替えをしたそうです。
それでは、舞踊ショーの写真(顔見せショー含む)とともに、あらすじの紹介をしていきますね。
村はお祭りの準備の最中です。村人が母のお勝を呼びに来て、家には洗濯をする娘のおちょこだけが残りました。おちょこは顔が不細工すぎると、村の笑われものになっている娘です。
そこに庄屋と、庄屋の息子の進次郞がやって来ました。進次郞は江戸で絵師の勉強をしていましたが、庄屋が病気だと嘘をついて呼び戻していたのです。
庄屋は、村の名物女のおちょこがいるから、その家の戸を開けるなと言いますが、そう言われると開けてみたくなるものです。進次郞はおちょこの顔を見て面白がり、江戸の友人たちにも見せて笑わせたいと、おちょこの絵を描き始めました。
そこにお勝が帰ってきました。庄屋は気性の激しいお勝のことを恐れていたので、おちょこの顔が面白いから描いていたのではない、進次郞がおちょこに一目惚れしたから描いていたのだと、とっさに誤魔化しました。そして、お勝が手に持った鎌を振りまわしそうなことを怖がって、おちょこを嫁にもらいたいとまで言ってしまいました。
家に帰った庄屋は進次郞に、労咳(胸の病)のふりをすれば、おちょこのほうから縁談を断ってくるだろうと言いました。それでだめなら、実は大泥棒だと芝居を打てばいい、それでもだめなら、ちょうど庭に来ていた植木屋の源太郎にヤクザのふりをさせて、金を返せと凄んでもらおうと言いました。
そこへおちょこと母のお勝がやって来ました。お勝には近所の小間物屋へ丸髷の型を買いに行かせ、残ったおちょこに、労咳だ、大泥棒だと嘘をつきますが、おちょこはますます結婚したがるばかりです。
そこにヤクザの金貸しに扮した源太郎がやって来て、「貸した五両を返さないなら、腹に鰹節を2、3本ぶち込んで、猫をけしかけるぞ」と進次郞を脅してみせますが、なんとおちょこがその五両を自分が返すと言いだして……。
ということで、おちょこがしっかり者だとわかり、お勝が戻ってきて、どれほど心がきれいで面倒見のいい娘かということもわかります。このエピソードがまた説得力がありましたねぇ。そして、長谷川愁さんが演じる頼りない若旦那と、未来若座長が演じるしっかり者のおちょこがいかにもお似合いの二人で、二人ともなんだか可愛らしくもあって、納得のハッピーエンドでした!
そして、舞踊ショーです!!
こちらも華やかな群舞からのスタートでした♪
全員の着物の裾に「未来」の文字がありましたが、出ていたのは京未来若座長ではなく、長谷川一馬若座長でした。
大人のファーですよね。めっちゃ素敵でした!
鞠のようなものを持っての舞踊です。これは可愛かった~♪ 詩音さんは19歳だそうです。お芝居では村人役でした。
一馬若座長の女形です、こちらもめっちゃ可愛かった♪
乱之助副座長の女形はおとなっぽく、しっとりと。
乱之助副座長は未来若座長との相舞踊も素敵でした♪
こんな群舞も。舞さんは夜の部では舞踊からでした。
お二人でのこんなかっこいいポーズもありましたよ♪
かっこいい京未来若座長! なんですが、このあと……
愛京花総座長が『喝采』をしっとり感動的に歌唱……のはずが、未来若座長に笑わされて苦しそうに出てきましたw
ラストショーはKYO虎の『お・も・て・な・し』で、明るく元気よく激しく!
こんな組み体操のようなすごいポーズも! 決まってますね!!
そしてこのお二人の最後のトークですが、整形してない、子どもの頃に顔を踏んづけたという一連の流れが初日の夜とまったく同じでした。ずっと同じ話をしているのか、たまたま同じ日に行ってしまったのかw
次に行ったとき、また同じだったら逆におもしろいかも! ということで以上ですっ。