37回めの観劇 篠原演芸場 劇団暁 『丹下左膳と森の石松』 ゲスト 龍美麗総座長(スーパー兄弟)
もう今年は観劇できないかと思ったら、急にぽっかり時間が空いて行けるチャンスが! さっそく外題を調べて、篠原演芸場へ行くことに。
初めて観る、劇団暁です! スーパー兄弟の龍美麗総座長がゲストということで席がないかもと不安でしたが、運良く前のほうに1席だけ空きが。お芝居『花魁草』の予習もささっと済ませて、いざ篠原演芸場に!!
で、行ってみて驚いたのですが、内容がまったく違っていました。狐につままれた気分……。いや、結果として面白かったから文句はないんですが。篠原演芸場の公式ツイッターでは毎日、翌日の演目などを告知しているのに、それを見ても変更の発表はないままなんです。
「暁人×隼人 兄弟対決」
第一部 ミニショー
第二部 お芝居『花魁草』(夜の部)
第三部 舞踊ショー、ラスト「あ~夏休み」
となっていたのですが、実際にはこちらでした。
第一部 お芝居『丹下佐善と森の石松』
第二部 ものまねショー、歌謡ショー
第三部 舞踊ショー、ラスト「LOVE PHANTOM」
ぜんぜん違いますよね、ビックリ! ツイッターに「変わりました」と一言書くだけでいいと思うんですけどね。せっかく毎日更新しているのに、なんでだろう?
ということで、お芝居は『丹下左膳と森の石松』でした。こちらは元ネタ不明。話の筋がよくできてるし、昭和のお正月映画でやりそうな感じと思ったけれど、それらしきものは見つけられませんでした。
では、あらすじの紹介です。
商家の娘、おきくは母親に決められた伊勢屋の若旦那との縁談を嫌い、運命の人を探すために一人で旅立ちます。
森の石松は清水次郎長親分の言いつけで、江戸の花会へ行くことに。しかし、博打とお酒は禁止と言われていたのに、途中で骸(むくろ)一家の賭場に寄って、酒を飲みながら博打を打ってしまいます。
石松は大負けで親分から預かっていたお金まで使ってしまいましたが、なにかおかしい。そこに浪人らしき男が来て、イカサマだと教えてくれます。
浪人の名は、丹下左膳。二人は襲いかかってきた骸一家の若い衆と戦うことで、互いの強さを認め合い、兄弟の契りを交わしました。
その後、使い込んでしまった親分のお金をなんとかしようと走りまわっていた石松は、父親の遺した借金のために骸一家に酷い目に遭わされている夫婦と知り合い、一肌脱ぐことにします。
ところが、なぜか丹下左膳が骸一家の味方になってしまっていました。戦うことになってしまった森の石松と丹下左膳ですが、そこには裏で手を引く者が……。
ということで、清水の侠客、森の石松は左目に傷があって見えない。下田の浪人、丹下左膳は右目に傷があって見えないし、右腕が使えない。そんな二人の立ちまわりは本当にかっこよかったです! 身軽な動きの暁人若座長は森の石松そのものだし、大柄な龍美麗総座長が片手で刀をさばく姿は凜々しくて、本当に強そうで。
ほかの役者さんたちもおもしろいことを言ってたくさん笑わせてくれたし、最後にはおきくちゃんが運命の人と見定めた石松と旅立ってハッピーエンドだし。ドキドキ、ハラハラ、ワクワクの楽しくていいお芝居でした。
で、次が杉野ひろしさんのモノマネショーでした。杉野さんはテレビのモノマネ番組にも出ている方だそうで、昼の部ですでにファンになった方々の応援もあって盛り上がってました。
ローランドのモノマネで出てきて、武田鉄矢や細川たかしなど、たくさんやっていたけど、個人的には、米津玄師の歌とちびまる子ちゃんの登場人物たちとナレーションの声が似てるーと思いました。
そのあと、シンガーソングライターのみそたろーさんの歌を聴かせていただきました。みそたろーさんはそのあとの舞踊ショーで、歌と舞踊のコラボも。
こちらは暁副座長と隼人さんとのコラボ『飢餓海峡』です。歌声にも舞踊にも迫力がありました。
そしてこちらは、春樹座長とのコラボですが、このとき歌った『春の樹』は、春樹座長をイメージして作った歌だそうです。素敵ですね。
杉野ひろしさんも舞踊のコラボが。星野源さんのモノマネで『恋』です。これはもう女優さんたちも可愛くて、大盛り上がりでした。
そして、舞踊ショーですが、ゲストの龍美麗総座長はたくさん踊ってくださいましたよ。
格好いい登場ですよねー。このあとサングラスを取った姿が一番上の写真なんですが、あらためて写真を見たら、みそたろーさんの残したペットボトルがw
龍美麗総座長と言えば、背の高さもですが、強い眼差しも印象的。三白眼の貴公子って感じですよね。
こちらは背中に豪華な飾りがついていました。
こんな高そうな衣装もカツラも、昼の部と夜の部で変えたりするために、公演中の岡山からたくさん持ってきたみたいですね。大変だったと思いますが、ゲストとして期待された以上のことをするのは、相手の劇団に対しても、お客様に対しても、凄い気遣いですよね。
そして、初めて観た劇団暁の舞踊ショーなのですが、まず、背景がちゃんと歌に合わせて変わるのが良いです! ただ、私が横っちょの席に座っていたので、写真はすべて背景がずれてしまっています。次は正面から写したいですねぇ。
そして、個人舞踊ですごくこだわって自分の世界観を表現する方が多かったのも印象的でした。この方は個人で2曲続けての舞踊でしたが、基礎がしっかりできている感じで、派手でなくてもきっちり見せる舞踊になっていました。
思わず2枚連続にしちゃいましたが、こちらも壮大な世界観がすごくて、気合いが入っていましたねー。この時季にしか着られないもみじ柄の衣装も素敵でした。
春樹座長はフードをかぶって登場したんですが、この髪の色といい、なんだか色気があってゾクゾクしてしまいました。このあとしゃがんでポーズ取るんですけど、これでますますゾクゾクしてしまいましたw
夏樹座長の女形はとても上品でした。あんまり喋らなかったけれど、ふだんから物静かな方なのかしら。
そして、暁人若座長の女形は毒々しさが魅力かしら。それにしても、綺麗なお着物と扇ですよね。
その暁人若座長の女形の毒々しさは、龍美麗総座長との相舞踊『もののけ姫』で真骨頂に。
まずは龍美麗総座長の登場です。衣装と背景からして陰陽師でしょうか。
そこに怪しげな女が現れます。
女はもののけ(怨霊)だったようですが……。
じつはお面を着けていないときのほうが怖かったりして。こわっ。
女優さんたちの舞踊も素敵でした。
男性陣も入っての群舞でしたが、最後の決めポーズがかっこよかった!
これもラストショーじゃなくて群舞なんですよ。豪華ですねえ。
そして、ラストショーは「LOVE PHANTOM」。春樹座長がかっこいいんですが、でっかい龍美麗総座長が現れると、どうしても主役っぽくなってしまいますねw
その龍美麗総座長は岡山まで帰らなければならないので、先に引っ込むことに。素敵なお芝居と舞踊をありがとうございました。
ローランドみたいな方は、ローランドのモノマネをしている杉野ひろしさんですw
ちなみに、この日は平日の夜なのに、椅子を追加して、二階にもお客さんを入れてのダブル大入りでした。午後5時30分から9時15分ぐらいまでたっぷり楽しめて、見応えも充分でした。正直、横浜より東京の方がいつも満足感は高いんだよなあ、なんて言ってみたりして。
そういえば、入るときにクリアホルダーをもらいました。面白いけど、使うのは勇気がいるかもw