36回めの観劇 立川けやき座 章劇 ゲスト 松川小祐司座長ほか『江戸の嵐』
立川けやき座で章劇の公演を見てきました。
この日は、劇団美松から松川小祐司座長、藤川雷矢さん、南雄哉さん、それに、スーパー兄弟から一條拓真さんがゲストに来ていました。
今年中にはもう松川小祐司座長を見られないかと心配していたので、よかったです!
ということで、お芝居は『江戸の嵐』でした。これは劇団章劇のオリジナルなのかな、元ネタを探しましたが、見つけられませんでした。なにかわかったら、また書き足しますね。
では、舞踊ショーの写真とともに、あらすじの紹介をしていきます。
夜道に立って、浅草の龍は子分たちに、先ほど行われたヤクザの親分たちの集まりで起きた出来事を話します。
浅草一家は隣り合わせの神田屋一家と仲が悪かったのですが、そこは水魚の交わり、仲良くしようではないかと、神田屋一家の親分に杯を差し出しました。ところが、その杯を神田屋一家の親分に割られてしまったのです。
こうなったら神田屋一家の親分を殺すしかないと、子分たちと一緒に待ち伏せします。そして、やって来た神田屋一家の親分を斬ってしまいました。
浅草の龍はすぐには立ち去らず、神田屋一家の親分の懐から、実印を取り出します。それを持っていた紙に押し、これで良しと立ち去りました。
神田屋一家の長治と京太郎が、騒ぎを聞いて駆けつけます。神田屋一家の親分はまだ息が残っていて、呑めない条件をつけられていたから浅草一家の杯を割り、襲われてしまった、だが、すぐにではなく、旅に出ている息子の新太郞が帰ってきてから、仇を討ってくれと言い残して亡くなりました。
浅草の龍と子分たちが神田屋一家に訪ねてきます。浅草の龍は白々しく、親分を殺した犯人は見つかったか、仇を討つなら子分を貸してやるぞ、などと言います。
そして、懐から証文を取り出しました。それは、神田屋一家の親分が自分たちの賭場に来たときに、貸してやった三十両の借用書だと言うのです。
長治と京太郎は親分の字ではないと返済を拒みますが、浅草の龍は名前のあとの印影を見せて、これはたしかに神田屋一家の実印だろうと言いました。
もし三日後の六つの刻までに三十両を返せないなら、神田屋一家を自分たちのものにすると言って、浅草の龍たちは帰って行きます。
このままでは浅草一家に乗っ取られてしまう、だが、仇を討ちたくても、親分に息子の新太郞が帰ってきてからにしろと言われている、どうしたらいいのかと焦れる京太郎と宥める長治。
そこにようやく、新太郞が帰ってくるのですが……。
ということで、ストーリーはわりとベタなんですが、とにかく面白すぎました。瀬川伸太郎さんはセガシンと呼ばれているそうなんですが、このセガシンさんがもう、ボケまくりで。
斬られても死ななかったり、死にかけていても襲いかかったり。それを必死に押さえて話を先に進めようとする雷矢さんとの攻防に爆笑続きでしたが、話はいっこうに進まず、ようやく進んだと思ったら、なんとセガシンさんが予定にない浅草一家の代貸として再登場! 雷矢さんの科白を先に言ったりして、とにかく邪魔しまくって、また爆笑の連続でした。
そのボケに乗ってふざけようとする南雄哉さんと、止めようと威嚇する雷矢さんもまたおもしろくて。松川小祐司座長が出てこないんじゃないかと思うほど芝居が長引きましたが、まあ、面白かったのでw
蓮座長も突っ込んでましたが、慣れているのか落ち着いたものでしたw
そして、舞踊ショーです。
いきなり天夜叉さん登場! 浅草木馬館では劇団美松にいましたが、今月は劇団章劇で頑張っていらっしゃるようです。今日のお芝居には出てなかったけど。
あと、残念ながら花形の澤村紫龍さんはこの日、浅草木馬館にゲスト出演していて、いませんでした。
スーパー兄弟の一條拓真さんは透明感のある可愛らしさですね。こういう衣装が普通に似合ってしまうんだから凄いです!
もちろん、女形も綺麗。華奢で色白だから、完全に美人さんですね。黄色がご自分のメンバーカラー的なものなのかしら。とても合ってますよね。お芝居では浅草一家の子分役でした。
雷矢さんの歌唱がありました。歌うこともあるんですねー、さすがに多彩。あと、雷矢さんはいつもお着物が個性的でセンスがいいです。こちらも渋いけど地味じゃなくて素敵ですよね。
蓮座長は上品なお顔立ちですよね。ヤクザをやっていても、大店の手代のように見えてしまう。きっと商家の恋愛ものとかやったら、嵌りまくるんだろうなあ。東京の3劇場は行くのが微妙に大変なので、なるべく好きな東京の劇団を増やさないようにしてるんですが、観てしまうとやっぱり魅力が多くて惹かれますねぇ。
女形も品がいいですね。どこかの豪邸に住む上品なマダムって感じです。
天夜叉さん、キラキラのラインが入った袴姿も素敵でした。次はどこで観ることができるでしょうか。
南雄哉さんの舞踊は、一つずつの振りを丁寧にきっちり決めていきながら、最後までまったく弛まずに、きりっと鋭く大きく動いて、本当に見応えがあります。普段ふざけていても、舞踊のときは格好いいですね!
流星さんはとにかく鼻の形がかっこよくて、ロックスターみたいですよね。でも、この方もぶっ飛んでて、盛り上げるために客席に入っていって、戻ってこなくなりましたw
相変わらず背景に溶け込む絵のような美しさです。これができる方がほかにいないのだなあ。
激しいダンスでかっこよく踊ることもできるのでした。
座長お二人での、お梶藤十郎です。美しすぎますね。これ、そのままお芝居で観たいです。
そして、ラストショーなんですが、まずこの並びで出てきたので、これは何かありそうと思ったら……。
やっぱりこうなったw
座長お二人があとから出てきても、セガシンさんの存在感は変わらずw
座長がまだ話しているのに幕を閉じようとしたり、セガシンさんは最後までふざけまくっていましたw
劇団章劇、面白すぎました。また観に行きたいなあ。
そして、今年中にあと一回ぐらいは小祐司座長を見られるでしょうか。来年になるでしょうが、次にまた劇団美松を観に行くのも楽しみです。