9回めの観劇 三吉演芸場 剣戟はる駒座 『法界坊』
うれしいお知らせはケチケチせずに先に書いちゃいますけど、13年ぶりに三吉演芸場に来た剣戟はる駒座、次はまた同じくらい開いちゃうのかなと思ったら、なんと! 来年も三吉演芸場に来ることに決まったそうです!! 何月なのかは未定だそうです。
夜の部に関しては、やっている内容の素晴らしさと客数の少なさのアンバランスさが客として見ていて申し訳なくなっちゃうぐらいなんですが、何回か来れば変わってくるのかなあ。そうであってほしいです。前日に立川けやき座の客数の多さとおひねりの凄まじさに驚愕しただけにw
あ、でも、私が行けなかった先週はゲストが来たり、お誕生日があったりで大盛り上がりだったみたいですけど。
ちなみに、口上のときに前売り券(2,000円 当日券は2,200円)を売っていたのですが、私が立川けやき座に行ってた前日に完売してしまったそうです。ううっ。
さて気を取り直しまして、今日のお芝居は『法界坊』でした。色と金に目がないクソ坊主けど、どこか憎めない法界坊を鵣汀座長が演じて、祀武憙座長は腕っ節が強くて面倒見のいいアニさんの役でした。私が今まで見た中では一番しっくりいく配役だったかも。
鵣汀座長はあくまでも憎たらしくおもしろく、祀武憙座長はいいところで必ずかっこよく登場して人助けして。身のこなしも、滑舌のよさも役に合っていました。ほかの役者さんたちも良かったし、テンポもよくてお芝居そのものもおもしろく、本当に楽しめました。セットの変更が大変そうだったけど。
お芝居の中で、今日の祀武憙座長の役を以前は鵣汀座長がやっていたと言っていたけど、KANGEKIのこのページにある写真がそうですよね。
https://e-kangeki.net/gekidan/kengeki_harukomaza/
鵣汀座長のギャラリーのおでこに傷のある立役の写真。
今よりちょっと若くて真面目そうなw
で、お芝居のあとの鵣汀座長の口上は先に書いちゃいましたが、うれしいお知らせがありました!(何回でも喜ぶ)
そのあとの舞踊ショーなんですが、やっぱり良いですっ。でも、いい、いいって書くだけじゃ伝わらないので、ちょっと詳しく書いてみます。
まず、女性三人が出てきて、扇にふわふわっとした長い生地がついたものを揺らしながら幻想的に踊ります。しばらく踊ると明かりが消えて、ふわふわとした生地が5色に光り、闇の中で3つ、5色の光が尾を引きながら舞い踊ります。
そこからまた明るくなっていくと、三人の後ろに女形の祀武憙座長がいます。紫色の髪に紫色のふんわり広がる豪華な衣裳です。曲が変わって、三人の女性を引き連れて踊りだします。
四人が去ると、入れ替わりにピンク色の着物に金の帯の可愛らしい女形の鵣汀座長が出てきて踊りだし……。と、そのあともとにかく次々と間を開けずに交代していくんです。
そのなかには女性たちと津路桜日さんのショートコントもあるし、鵣汀座長の早着替えもあるし(立役でどちらの衣裳もかっこよし)、祀武憙座長が立役でいったん引っ込むけど歌い続けて、ふたたび出てくると衣裳や髪が変わっているというパターンも。群舞もあり、さらには手に持っていない仮面が顔についたり消えたりする鵣汀座長の踊りもあり、女形もパターンが違って、可愛らしくぶりぶりしたら、次は黒い着物でしっとりと大人っぽく踊ったり。さらには津路桜日さんが女性と二人で色っぽく踊ったりも(最後にオチがつくけど)。
とにかくどんどん入れ替わって、見せ方のバリエーションも豊富で、髪も衣裳もメイクもどんどん変わって、曲調は明るく楽しく、ライティングも曲に合わせて工夫され、踊りそのものも舞台の端から端まで大きく動いて、目一杯のサービス精神で楽しませてくれるんです。衣裳も豪華だし、揃えるところはきちっと揃えた衣裳だし。
このあと、祀武憙座長の口上が入って、ラストショーへ。
ラストショーは、いつもは1つだけやるラスト舞踊を3本まとめて一気にやってしまうという荒技でした。3つとも二人の座長を中心とした激しい群舞です。でも、どんなに激しい曲でも、全員できっちり振り付けを合わせているから、見応えがあるんですよね。その中でも、祀武憙座長が踊りがキレキレですごい! 鵣汀座長はいつものように楽しい悪ふざけですがw
そういえば、2曲めが『あ・ぜ・ちょ!』という曲だったんですが、これってもしかして、ほとんどの劇団で使ってます? 確実に盛り上がりますよね。私は知らない歌だったんですが、何度も聞いていつのまにか口ずさむようになってしまいましたw
ぎーらぎらと、もーえるのさ♪ いきものがかりの水野さんが作詞作曲なんですね、それもびっくり。
そして最後は座長二人のトークなんですが、ここで千秋楽はアンコールを受け付けるって話が出て、千秋楽じゃないと受け付けないの、いや、そんなことはないけど、みたいな流れでうっかり会話をしてしまったばっかりに、客席から「アンコール、アンコール」の合唱が。えーっ、と二人が言ってるうちに曲が流れて、3曲踊ったばかりだったのに、また激しく踊るはめに。
ということで、最後の最後まで大笑いで楽しめました!