大衆演劇☆観劇の記録

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19回めの観劇 篠原演芸場 七十周年記念公演「原点回帰」スーパー兄弟×劇団美松 合同公演 『め組の喧嘩』

 篠原演芸場七十周年記念公演「原点回帰」スーパー兄弟×劇団美松 合同公演

に行ってきました。

 

篠原演芸場の外観

 私にとって、初めての篠原演芸場です。これで東京都の3つの演芸場(立川けやき座、浅草木馬館篠原演芸場)制覇です!(そんな大げさなものじゃないかw)

 

 入場料金は1,800円、予約は席によって300円か400円、予約していないと椅子席は200円プラスみたいで、桟敷席はいくらだろう、わからないんですが、貸し座布団がまた別で100円です。

 

篠原演芸場の場内。倒れている座椅子は予約なしってことみたいです。

 長い花道は素敵だけど、ちょっと狭いかなという印象。床にペタンコ座りの座椅子でその横1列と後ろ2列、花道の向こうの桟敷2列が椅子席です。2階席もあるのかもしれませんが、下から見上げてもわかりませんでした。

 

 履き物は下駄箱に入れるようになっているので、素足でサンダルの方なんかは靴下をバッグに入れて持ってきたりしていました。貸し座布団は座席案内のところで、予約は奥にある売店でやっているようです。

 

 なんかいろいろややこしいですね、劇場のホームページとか見てもあんまり詳しく書かれていないし。やっぱりこういうところはお友だちに何度か連れてきてもらって、そのあと一人でも来られるようになるって感じかな。大衆演劇を見るのが初めてで、いきなり一人で来るとしたら、ちょっと敷居が高すぎるかもしれません。

 

 で、まずはミニショーから始まりました。

 

左から、藤川真矢さん、三代目南條隆座長、藤川雷矢さん

 劇団名の南條隆とスーパー兄弟についている「南條隆」というのは、こちらの三代目じゃなくて、総帥の二代目南條隆さんかな。「南條隆とスーパー兄弟」と「スーパー兄弟」を使い分けているのは、二代目がいるときといないときがあるからなのかしら? この疑問は「橘菊太郎劇団」と「橘劇団」の使い分けでも同じように気になってますw

 

一美皇也(かずみこうや)さん。他にも若い男性の劇団員も多くて、層が厚い印象

 お芝居は『め組の喧嘩』。

 これは歌舞伎の『明恵和合取組(かみのめぐみ わごうのとりくみ)』をもとにしたもので、お芝居そのものも歌舞伎調でした。落語や講談などにもあって、江戸時代に本当にあった乱闘事件から作られた話だそうです。

 

お話は……

 芝居小屋で「仮名手本忠臣蔵」を見ていた辰巳芸者の姐さんが酔った勢いもあり、猪が出てくるはずの場面で出てこなかったと騒いでしまいます。

 だが、これは誤解だったようで、纏持ちの辰五郎が率いる町火消し「め組」の若い衆が姐さんを芝居小屋から引っ張り出して、とっちめようとします。

 

辰五郎役は、劇団美松の松川小祐司座長。芸者役は松川さなえ太夫元。

 これを止めようと割って入ったのが、水引の清五郎という相撲取り。大変な人気力士で、芸者の姐さんも噂で聞いていたらしく、その男っぷりに惚れ込んで、喧嘩を止めて帰ることにしました。

 ところが、これが気に入らない「め組」の連中はいきり立ちます。

 

 しかも、辰五郎は以前、出初め式を見ていた水引の清五郎に「ましらのようだ」と言われたことを恨んでいました。「ましら」というのは猿の古い言い方です。

 

劇団美松の市川華丸さんは「め組」の若い衆に。南雄哉さん、藤川真矢さんも。

 

 水引の清五郎と「め組」で大喧嘩になりかけますが、水引の清五郎の師匠と「め組」の頭が割って入り、止めようとします。

 そして、話し合いの結果、回向院での相撲興行が終わってから、あらためて果たし合いをすることになりました。

 

水引の清五郎役は龍美麗総座長。背が高くて鍛え上げた体が役にぴったりでした。

 

 喧嘩に負ければ死んでしまう、勝っても殺人を犯したとなると死罪です。果たし合いの日を待ちながら、め組の辰五郎たちも、水引の清五郎も、世話になった人たちに挨拶をしたり、残された家族の行く末に悩んだりします。

 そしていよいよ、果たし合いの当日となり……。

 

劇団美松の大和歩夢副座長だけはなぜか、め組でなく相撲部屋に。

 め組の頭は藤川雷矢さん(松川小祐司座長と同い年)が演じて、水引の清五郎の師匠は三代目南條隆座長(龍美麗総座長の弟)が演じたのですが、どちらもずっと年上に見えるから、違和感がないというか、しっくり行きすぎなくらいでしたw

 

 そして、果たし合いの場面では、龍美麗総座長が大柄なので、まさに人気の相撲取りと若い鳶職たちの大喧嘩という感じで、とにかく迫力があって、見応えがありました!

 

舞踊ショーの華やかなスタート

 そして、そのあとの舞踊ショーも豪華!

 幕が上がっていきなりのこの華やかさで、見るのに忙しいw

 

劇団美松の藤川真矢さん

 藤川真矢さんはドクロが描かれたお着物ですが、羽織をバサッとやった後、着物の柄がガラリと変わっていました。

 

左から、松川小祐司座長、大和歩夢副座長、龍美麗総座長

 立役の松川小祐司座長と龍美麗総座長が、女形の大和歩夢副座長を取り合うという踊りでは、ラストが意外で爆笑が起きていました。

 

左端が、篠笛奏者の神竜大(こう りゅうだい)さん

 ラストショーは神竜大さんの演奏も入って、賑やかに楽しく。

 そのあとのトークも、主に龍美麗総座長が劇団美松のそれぞれの方をいじっていく感じで、たくさん笑いが起きていました。

 

最後のトーク場面

 当然ながら、空いている席なし、文句なしの大入りでした!

 

集合写真

 で、こういうときに水を差すのもなんだかで書くのを迷ったのですが(あとで消すかも)、一つだけ残念なことが。

 近くに座っていた関西弁の女性3人組がお芝居のときも、舞踊ショーのときも、最後のトーク中も、ずっと大きな声で喋り続けていたのが残念でした。そのわりにけっこうなおひねりを渡していたから、お芝居も舞踊もトークも興味ないけど、お金だけ渡したかったのかしら。でも、それだと何が気に入ってファンになったのか疑問が残りますよね。

 昼の部も観たそうですけど、あとから来たお知り合いに、昼の部のお芝居はどんな話だったかと聞かれて、三人とも答えられなくて、ほかの人に聞いていました。なんだかなあ。