大衆演劇☆観劇の記録

ツイッターで更新のお知らせをしています。@qT4Ucn00W6HWrE4

52回めの観劇 三吉演芸場 劇団昴星 『会津の小鉄と近藤勇』 ゲスト 藤千代之助座長 ラストショー『MATA(C)TANA』

 劇団昴(りゅうせい)の初日を観に三吉演芸場へ行ってきました!

 

 初日と2日目は藤千代之助座長がゲストで、この方は『劇団藤☆友』の座長ということでいいのかな。たぶん、劇団は今、活動お休み中じゃないかと思うんですけど、ちょっと詳しいことはわからないです。

 なのですが、とにかくこの藤千代之助座長と大和一也さんという方のお二人が1歳違いの大ベテランで、それに大和みずほ座長が主役ですから、まあ、お芝居は安定感がハンパなかったです。

 余裕でアドリブを入れて笑いも取りながら、締めるところはきっちり締めてのお芝居で、身を委ねて安心して観ていられるというか、役者さんの人数が多かった頃の大衆演劇はこういう感じだったのかなあ、なんて勝手に想像してしまいました。

 

 ということで、お芝居は『会津小鉄近藤勇』でした。これもまた有名人の名前を使っているけど、本人とは関係ない物語ということで。

 これもまた、というのは、このところこのパターンのお芝居を何度か観ているからなんですが。選んで観てるわけではないのに不思議ですよね。去年は一時期、死のうとしたところを止められて、わけを話して助けられるってパターンのお芝居にやたら当たって、こんなのばっかりかいと思ってたんですがw

 

 ということで、舞踊ショーの写真とともに、お芝居のあらすじの紹介します。

上坂仙吉役の大和みずほ座長

 会津部屋の頭が病で寝込み、二人の小頭、片岡伝次郎上坂仙吉(こうさかせんきち)のどちらが跡を継ぐことになるのか、そんな話が出るようになっていました。

 伝次郎は元侍で、頭の良さでのし上がってきた男でした。仙吉は体中に傷があり、腕と度胸だけでここまでやってきた男です。

片岡伝次郎役の藤千代之助座長

 そんな会津部屋に、新撰組近藤勇が立ち寄りました。表と裏でそれぞれ見張りに付く伝次郎仙吉でしたが、伝次郎が見張る表から近藤が出てくると、通りかかった娘、お吉が近藤にぶつかってしまいました。

 お吉は盲目であることを告げて謝りますが、伝次郎は許しません。お吉の弟、新太郞が姉を庇って伝次郎と喧嘩になりかけますが、そこに仙吉が駆けつけ、近藤の取りなしもあって、その場は収まりました。

近藤勇役の大和一也さん

 新太郞は、仙吉が以前お世話になった丹後の宮津一家、新兵衛親分の息子でした。再会に驚く仙吉でしたが、新兵衛親分が7年前に殺されてしまったこと、やったのは用心棒の片岡伝次郎という男だと知って、さらに驚きました。

お吉役の美月かなさん

 仙吉は新太郞に、仇討ちをしたい気持ちはわかるが、もうそんな時代ではない、片岡伝次郎が心から詫びて、新兵衛親分の墓に手を合わせたら、それで許してもらえないかと頼みます。

 新太郞も了承し、二人で伝次郎に会いに行きますが、伝次郎は詫びようとしません。

 その話し合いを聞いていた近藤勇は二人のうちのどちらかが頭になる前に、過去を清算するべきだと言い、明け六つに稲荷山で決闘をすることになりました。

新太郞役の大和美明さん

 ところが、先に仙吉の家に戻って支度をしていた新太郞は、何者かに襲われて背中から斬られ、殺されてしまいます。

 帰ってきた仙吉に、お吉は物取りにやられたと言いますが、そんなはずはないと仙吉に言われ、聞いた声が伝次郎の声とよく似ていたことを思い出します。

 やはりそうかと仙吉は白装束に着替え、新太郞の代わりに稲荷山へと駆け出して行き……。

 

 ということで、作り話とはいえ、最後にはこれが「会津小鉄」の名前の由来だということになって、すごくきれいにまとまったお話でした。

 お芝居は文句なしと先に書きましたが、個人的には大道具も気になりました。仙吉の家の中の場面なんですが、他の劇団だとこういうとき、玄関がついて、中に段差のある小さい家みたいなセットが出てくるんですが、劇団昴星では舞台の縦にも横にも幅いっぱいになる大きな衝立が後ろに置かれて、そこに襖とか壁とかの絵が描かれているので、舞台全体が室内として使えて、見慣れた狭苦しさがなく、広々とした室内での演技が観られて、これはいいなあと思いました。運ぶの大変そうですけどw

 

 そして、舞踊ショーです!

大和一也さん、大和みずほ座長

 このお二人は背丈から何から、バランスのいい組み合わせですねぇ。

 

大和美明さん、美月あいかさん

 こちらのお二人は可愛らしくて♪

 

大和美明さん

 ただ、美明さんは最初、きれいな顔立ちから女性かと思ってしまって、そのあと、二十代前半ぐらいかなと思ってしまって、どちらもハズレていましたw

 

美月あいかさん

 あいかさんはずっと笑顔で、めっちゃ可愛かったです♪

 

和豊さん

 この方はたぶん、お子様だと思うのですが(自信がなくなってるw)、今はふっくらされているけど、これから先、どうなっていくのか楽しみですねぇ。

 

大和みずほ座長、大和一也さん

 みずほ座長と一也さんの相舞踊は立役二人バージョンもありました。かっこいいですよね!

 

大和みずほ座長

 みずほ座長の女形は他にもあったんですが、客席から出てきてうまく写真に撮れませんでした。

 

大和一也さん

 それにしても、一也さんはどういう立場の方なんでしょう。「後見人」とか「太夫元」みたいな肩書きもついていないし、最後までわかりませんでした。

 

藤千代之助座長

 藤千代之助座長はお芝居の最中に、さりげなく若手の方の演技指導までしてましたw

 

 そして、ラストショーは『MATA(C)TANA』でした。米米CLUBの「待たしたな!」「待ってたよ!」ってあれですw

 

 ということで、舞踊ショーも少ない人数ながら、一人ずつで漠然と踊るんじゃなくて、あいだに相舞踊が入ったりして飽きさせず、曲も新しすぎず、古すぎずのいいところの感じが多かったりで、整っていて文句のつけようがなかったですね。ホント、全体にレベルが高いと思いました。

 お客さんの入りは初日のわりに厳しかったりしましたが、ゲストとかイベントとかで大入り確実な日もあるので、なんとか今月を乗りきっていただきたいですってことで!