大衆演劇☆観劇の記録

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3回目の観劇 三吉演芸場 森川劇団 ゲスト・橘菊太郎劇団(橘大五郎座長・橘菊太郎さん・橘良二副座長)

 三吉演芸場が予約もなしに簡単に入れて、料金も2,200円とお手頃だとわかった私は、ほかの劇団も観てみようと思うようになりました。

 

 で、三吉演芸場のサイトを見ていると、森川劇団というところの公演に橘菊太郎劇団橘菊太郎さんと座長の橘大五郎さんと、副座長の橘良二さんが来ることを知りました。

 なんと橘菊太郎さんと橘大五郎さんは私と同じ大分県の出身で、大五郎さんは北野武監督の『座頭市』に重要な役で出たり、応援ゲストで紅白に2回も出ている有名人らしく、これは観に行かねばと思ったしだいです。

 

(このポスター、微妙に紛らわしいんですが、大きい写真の右が煌大さんです)

 

 混むかと思って早めに行きましたが、さすがにコロナ禍とあってすぐに満席とまでは行かず。それでも、次々と席が埋まっていきました。

 

 この日のお芝居は、森の石松と三五郎のお話。またヤクザものですがw、次郎長親分は出てこないし、三人の男性と一人の女性の恋の鞘当てのお話なので、これは抵抗なく観られました。

 

 そして、とにかく面白い!! 石松役の橘大五郎さんはものすごく身軽でよく動くし、早口でよく喋るけど(石松役ですからね)、それが聞きとりやすいし、親しみのわくいい声だし、本当に楽しめました。ドラマで観た加藤茶役の勝地涼さんをちょっと思い出したかな。加藤茶さんも若い頃は超イケメンで、しかも愛嬌がありましたからね。

 

 悪役の森川竜二座長はおとぼけた感じがかわいらしく、若い役者さんたちをうまく回して笑わせてくれるし。あと、竜二座長の息子さんなのかな、17歳の森川煌大くんがおセンさんという女性役をやったのですが、それがもう可愛らしくて。行く前に写真で見てかわいいなと思ったのですが、実物はもっとかわいかった。石松につきまとう女性なんですが、最後に石松が、だんだんかわいく見えてきたから、まあ結婚してもいいかと言うそのセリフに納得できる、女の一途ないじらしさをちゃんと演じきっていました。ひょろっと背が高くて、ちょっとロバートの馬場ちゃんっぽくもあるんだけど、でも可憐でかわいかった。

 

 芝居そのものもテンポが良くて、場面が変わるたびに幕が閉まっても、すぐにまた開いて速いテンポを崩すことなく、途中で武士からヤクザの親分になった座長の派手な衣裳まで楽しくて、本当に最後まで最高のお芝居でした!

 

 ただ、残念ながら一部のお客様のお行儀が悪かった。橘さんたちが久しぶりに関東に来て一日だけということで、仕事かなにかで遅れて駆けつけてきたお客様が芝居の最中に入ってきたのはしかたないと思う。でも、芝居の最中に出たり入ったりしていた人たちはなんなのよ。「おひさしぶりー」とか芝居の最中にほかの客に話しかけるってどうなのよ。隣同士で「あ、ここのセリフ、昼間とちょっと変えたよねー」とか会話を始めるってどうなのよ。

 皆さんはもう何回も観ていてセリフも頭に入ってるんでしょうけど、初めて観た私はもうちょっと集中して観たかったなあ。あと、コロナで掛け声禁止なのに、大きな声出しまくってるオッサンもいたし。

 

あとで知ったけど、ゲストで見なくても8月に来ることになっていたのだw

 

 で、芝居が終わって休憩の前の短いトークですが、やっぱりここの座長さんはほのぼのしていますわ。なんだか声を聞いているだけで和みます。私よりかなり下のはずなのに、なぜか年上に見えてしまうのが不思議でしたがw

 

 そして待ちに待った舞踊ショーです。ここで気づいたんですが、だいたいどこの座長さんも立役(男性の役)をやったり、女形をやったりするみたいですね。お芝居で主人公の男性役、舞踊ショーで女形に変身ってパターンが多いみたい。

 

 森川竜二座長も橘菊太郎さんも橘大五郎座長も橘良二さんも女形の姿を見せてくれました。橘菊太郎さんの女形はちょっとお地蔵様みたいだったけどw、橘大五郎座長や橘良二さんはさすがの……と言いたいところですが、ここがまたちょっとね。とにかく久しぶりで一日だけの関東遠征だから、おひねりが多いんですよ。だからあんまり踊っているところは見られなくて、ひたすらおひねりをもらっているところを見ていた感じで。

 

 ここで私の個人的なジレンマは、もうちょっと踊りを見たかったよーと言ってもいいのか、おひねりをたくさんくれるフト客を集めるための公演なのだから、2,200円しか払っていない私のような貧乏客は、そのおこぼれをありがたく見ているべきなのか。どうなんでしょうね。たぶん、後者かなw

 

 あと、おひねりは一万円札をそのまま、もしくは扇にしてクリップで留める方がほとんどですが、たまに封筒に入れたものをクリップで留める方もいらっしゃいました。これはどういうことなのかと検索してみたら、封筒に入れるのは1万円以下なので恥ずかしいからだという意見と、税務署の人に見られるとまずいから、おひねりは額にかかわらずすべて封筒に入れて渡したほうがいいという意見がありました。あらま、ブラックw

 

 で、森川劇団の舞踊ショーの全体的なことなんですけど、ひとことで言えば、地味でした。曲もおとなしめのものが多くて、みんなあんまり動かないし、動作も小さい踊りで。特にちょっと小太りの若い男性の役者さんなんて2度も出てきたのに、2度ともなんかかっこつけた決めポーズでしばらく動かなかったりして。若いんだからもうちょっと舞台全体を使って大きく動いて、踊りで魅了してほしかった。

 

 あと、衣裳も地味。もっとキラキラしてたり、フワフワしてたり、くるっとまわると大きく広がったりとか、いろいろあるじゃない、華やかなのが。高級感がなくても、ド派手だったり、超華やかだったりしてほしいなあ。

 

 で、曲の1番、2番ぐらいまでけっこう長く踊るんだけど、変化がない。たとえば白い衣裳で1番を歌って、2番になったらパッと脱いで真っ赤な衣裳になるとか、1番と2番のあいだになんか噴き出すとか、降ってくるとか、せめてライトの色が変わるとか、なんかいろいろやってくれてもいいのに、一本調子でずーっと同じだから、見ていて飽きてきちゃう。

 

 煌大くんの棒をクルクルさせるのとかすごく上手だったから、レーザー光線みたいの使うとか、スターウォーズみたいな光る棒を使うとかやってもいいんじゃないかなあ。

 

 ほかの人も派手めの小道具使ったり、違うところから出てきたり、いろいろできると思うんですよね。ちょっと驚きもほしいじゃないですか。単調だとつまんない。

 ただ、ゲストがいたからこの日が特別だったのかもしれませんけど。

 

 で、最後は写真撮影の機会を作ってもらえて、これはありがたかった。それに、何か投げて配っていました。劇団九州男のときはなかったけど、こういうことをしてくれる劇団があるみたいなので、なるべく前のほうに座ったほうがいいのかもしれませんね。

 

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あとでこの写真を見たら、全員が本物よりかなりブサイクに写っていてびっくり。
写真撮るの下手なのは自覚していたけど、ここまでとは……。これは本当にごめんなさい。